お遍路道中で、冤罪事件を暴く!?斬新なトリックと繊細な情景描写が光る傑作!柚月祐子著『慈雨』評価&感想【ネタバレなし】

ミステリー

こんにちは!Soneyuです!

今回も一冊読み終えたので、書評をしていきたいと思います。

面白いポイントをサクッと紹介していくので、ぜひ最後までお付き合いください!

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気になる評価は?★いくつ?

最近本屋さんに行くと必ずランキングに入っている本作!

当然ハードルを高くして読んでみたのですが、バーを倒すことなく走り抜くことができました。個人的に★4つです。

魅力が一貫している作品ではないので、ものすごいはまるわけではないんですけど、一つ一つの描写が丁寧で、登場人物の心情に入り込めたので、読後はかなりの爽快感があります。

ミステリーとしても面白いんですけど、お遍路を題材にしている作品に今まで出会ったことがなくて、すごく新鮮でした。

生きているうちに一回は挑戦してみたいですね。四国八十八カ所お遍路旅。

具体的な書評はここからです!

『慈雨』のここが面白い!

すっと入ってくる読みやすさ

本作は、定年退職した“神場”という元警察官が、四国を巡るお遍路旅の道中様々な人とふれあいながら、二つの幼女殺害事件の真相に迫っていくお話です。

表紙なんかを見ても、暗めの雰囲気で、難しい文体で、重めの小説なのかなというイメージを持たれる方が多いかもしれませんが、

実際読んでみて、結構自分のイメージとは違うなと思いました。

難しい言葉も少なく非常に読みやすかった印象で、暗いテーマを扱っているにも関わらず、

お遍路道中の綺麗な景色や町の人々とのふれあいなどの心が温かくなる描写も多くて、まるでポテトチップスとチョコレートを交互に食べるように、すらすらと読み進められました。

個人的に、神馬と奥さんの会話が読んでいて一番ほっこりしましたね。

夫婦でお遍路旅をするっていうのもなんだかいいなーと思いますけど、

それ以上に神馬の奥さんの性格がおばさんとは思えないほど若々しくて、将来こういう人と結婚したいなと思いました笑

刑事としての思い

「罪を犯した者が罰せられずにいるならば、どんな手を使ってでも捕らえて裁かなければならないそうだろう」

柚月祐子 著 『慈雨』

本作で登場するのは主に刑事です。

それ故に、刑事が普段どういう仕事をしているのかという実務的なことや、

上意下達のシステムの中で清濁併せ呑むことの意味だったり、

刑事ならではの葛藤や苦悩といった、いろいろな人の刑事としての思いを感じることができます。

達観の先にあるものとは?

この小説で注目して欲しいのが、神場の心情の移り変わりです。

神場はお遍路の最中、久しぶりの夫婦水入らずで嬉しいことや楽しいことがあっても、すぐその思いを二つの幼女殺害事件に結びつけてしまって、終始心にしこりを残すような状態でした。

しかし、物語のラストで事件が解決して、お遍路を終えた先に、神場はある決意をしてある思いに至ります。

神馬の心情の変遷にぜひ注目して読んでみてください!

『慈雨』はミステリーの体をとりながら、その魅力の本質は色んな人の人生を映すところにあると思うのです。

人生をどう生きるのか?神馬の決断をあなたはどう捉えるのか?

そう問いかけられているように感じました。

誰しもが重いなにかを抱えていて、 辛く苦しい状況を乗り越えたその先にあるものを目指し手を伸ばす、そんな慈しみに溢れた物語。ぜひあなたも。

まとめ

ここまで『慈雨』の書評をしてきましたが、いかがだったでしょうか?

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