【書評】『許されようとは思いません』5つの傑作サスペンスが詰まった短編集!ラストの結末にあなたもきっと騙される!

ミステリー

こんにちは、Soneyuです!

今回も一冊読み終えたので、ネタバレなしで書評していきたいと思います!

今回紹介するのは、芹沢央 著 『許されようとは思いません』

ちょうど、サスペンスを読みたいなって思ってたときに見つけた一冊でした。

結果、大満足でした!

買ってから短編集であることに気づいて、ちょっと気落ちしたんですけど、

読んだ後は短編の良さを再確認したような気持ちでした。

物語全体に暗い雰囲気が漂っているんですけど、

ホラー的な怖さはなくて、むしろ人間の本性というか現実感のある怖さがありました。

例えば、個人的に一番好きだった短編「ありがとう、ばあば」では、

孫を子役にするために奮闘するおばあちゃんと、そのために学校にも行かずに子役の仕事をこなす少女を中心に描くお話なのですが、

かみ合わないお互いの気持ちに、ラストの結末が訪れて、

「ありがとう、ばあば」のタイトルの意味に思わず震えてしまいました。

あれは、怖かった。

心情を考察すればするほど、怖さが増していきました。

こんな感じで、

怖さがアクセントになって続きが気になり、ページをめくる手が止まらなくなるような

そんな面白さがあります。

2時間半で一気読みでした。

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基本情報

『許されようとは思いません』

かつて祖母が暮らしていた村を訪ねた「私」。祖母は、同居していた曾祖父を惨殺して村から追放されたのだ。彼女は何故、余命わずかだったはずの曾祖父を、あえて手にかけたのか……日本推理作家協会賞短編部門ノミネートの表題作ほか、悲劇をひき起こさざるを得なかった女たちを端整な筆致と鮮やかなレトリックで描き出す全五篇。

新潮社公式サイト

著者:芹沢央

出版日: 2016年6月22日

出版社:新潮社

こんな人におすすめ!

  • 長編が苦手でサクッと読みたい人
  • どんでん返しのサスペンスが好きな人
  • 人の本性を表現するタイプの怖さが好きな人

【ネタバレなし】書評

ここからは、皆さんにより興味を持ってもらえるように

ネタバレなしで書評をしていきたいと思います。

1.違ったジャンルの面白さ

『許されようとは思いません』には、5つの短編が収録されているのですが、

どれも違った味を持っていて、読んでいて飽きませんでした。

どんでん返しのサスペンスタイプのものもあれば、読んだ後に胸が温かくなるようなお話もあります。

全部を気に入らなくとも、きっとあなたの心にびびっとくる物語が見つかると思います。

2.心情の表現

生皮を剥がれたような肌の質感が、分厚い油絵の具の盛り上がりで表現されているのです。筋肉の繊維が刻まれ、赤黒い血が滴るほどに滲んでいる。実際に皮を剥がれた人間など目にしたこともないのに、そうだと分かってしまう。見てはならない、見たくない、なのに見ずにいられない。本能に訴えてくるような強さに、私はほとんど泣いてしまいそうでした。

『許されようとは思いません』 芹沢央 著

先ほども書きましたが、この物語には人の本質を感じるストーリーが多いです。

それに加え、登場人物の心情の表現がとても秀逸で、

今まで自分が体験したことのない状況でも、思わず感情移入してしまいました。

また、「もし、自分だったらどういう行動をしただろうか」と、自然と考えてしまうような、この先起こらないとは限らない、現実感のあるストーリー展開も印象的でした。

3.全体を通した陰鬱な雰囲気

表紙から感じるイメージ通り、『許されようとは思いません』には全体を通して陰鬱な雰囲気が漂っています。

ですが、読後の感覚はむしろ爽快に近いものがありました。

短編でさらっと読めたからというのもあるんでしょうけど、

一番の理由は考えちゃうからだと思います。

”2”でも書きましたけど、本当に現実でありそうなシチュエーションで、

「どうしてこの結末になってしまったのか」というのを深く考えてしまうんです。

”人の振り見て我が振り直せ”の感覚です笑

ですので、バッドエンド独特の、あの胸のモヤモヤした嫌な感じはありませんでした。

バッドエンドとか陰鬱な雰囲気の作品が苦手な方にも、おすすめの一冊です!

まとめ

ここまでの内容をまとめますと、

  • 『許されようとは思いません』は、飽きの来ない、違う種類の面白さを持った5つの短編が収録されている
  • 人の本質を抉るストーリーが印象的
  • バッドエンドが苦手な人にもおすすめ

興味を持たれた方は是非ご一読を!

サスペンスのあとは、不朽の名作で涙を流してみては?

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