【感想】知念実希人『誘拐遊戯』「ゲームマスター」との攻防戦!!絶望を駆け抜けろ!!!

【感想】知念実希人『誘拐遊戯』 ミステリー

どうもSoneyuです!

年間300冊の本を読む本好きで、普段は書評や映画の記事を書いています!

『誘拐遊戯』ってどんな物語なんだろう?

面白いのかな?

ネタバレなしで解説していくのでぜひご覧ください!


Soneyu
Soneyu

すごくスリリングな一冊で、やりきれないような後味の悪さが好きです。

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知念実希人 著『誘拐遊戯』あらすじ

内容紹介

東京・白金で暮らす女子高生が誘拐された。身代金は5000万円。犯人を名乗るのは、4年前の女子中学生誘拐事件の犯人「ゲームマスター」。交渉役には元警視庁刑事・上原真悟を指名。ゲームマスターのミッションを果たすべく、上原は池袋、豊洲、押上など、東京中を駆け回るが…。衝撃の結末が待つ犯罪サスペンス!

作者紹介

知念実希人

1978年、沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒、日本内科学会認定医。2011年、第4回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を『レゾン・デートル』で受賞。12年、同作を改題、『誰がための刃』で作家デビュー(19年『レゾンデートル』として文庫化)。「天久鷹央」シリーズが人気を博し、15年『仮面病棟』が啓文堂文庫大賞を受賞、ベストセラーに。『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』で、18年、19年本屋大賞連続ノミネート。

今人気激増中の勢いのある作家さんですね。

最近では『ムゲンのi』という新書を出しています。

↓こちらも面白かったのでぜひ!

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こんな人におすすめ!


  • スリリングな小説が好き
  • 重めの展開にも耐えられる
  • 絶望の中で揺れ動く心情の変化に興味がある

感想【ネタバレなし】

不気味な“ゲームマスター”との知能戦とその正体

この小説で一番面白いのが、「ゲームマスター」の正体が明かされたとき。

「ゲームマスター」っていうのは、4年前と現在に誘拐事件を起こした犯人のことで、

なぜか主人公の刑事を指定して、謎解きゲームのようなものに挑戦させ、主人公がそのゲームに失敗した瞬間に人質を殺す、という頭脳的犯罪者的な一面があります。

この謎解きゲーム自体は、そんなに『コナン』とか『相棒』みたいにがっちりと暗号を組んだものではないんだけど、

「ゲームマスター」は実際に4年前に人質を殺しているから、ハラハラする緊張感が半端ない。

威信にかけて負けられない警察と、その動きを全て見透かしたような「ゲームマスター」の攻防もすごい面白かったです。

漫画のような面白さ+重い展開

序盤は、「ドラマや漫画みたいで面白いじゃん」って気楽に読んでたんですけど、本書はかなり重いです。

雰囲気としては『慈雨』に近いものがあると思います。

まず、主人公が重い

4年前に全てを奪われ、家族も愛する人も失って、今は病気にも蝕まれているという絶望の塊みたいな状態。

余命幾ばくかの病気で捨て身でいられることは、読んでる側からすると救いのようにも思えてしまうほどです。

それともう一つは、「ゲームマスター」がフラグを完全に回収しにくること

「やめてくれ」の声も虚しく、絶望の展開へと引きずり込んでいく。

「ゲームマスター」の正体が分かったときは、もっとすさまじい衝撃です。

まるで、3の希望に対して、10の絶望が降りかかってくるみたいでした。

主人公への感情移入は劇薬

この小説の見所は、もちろん「ゲームマスター」との攻防もあるんですが、

それ以上に、主人公の心情に感情移入すればするほど、後味が悪くなることだと思います。

これは本当にすごいです。

辛いことや苦しいことがある人は、その想いを主人公に重ねれば重ねるほど、読後の衝撃が大きくなると思います。

4年前から死んだように生きていた主人公が、「ゲームマスター」と再戦することになり、生きる気力を取り戻し、

鬼のようにやってくる絶望にも負けず、自分の命にも頓着せず、全ては「ゲームマスター」の正体を暴くためだと、

力の限りを、主人公は尽くすのです。

だからこそ、その全てをひっくり返すような「ゲームマスター」の正体には、ものすごい衝撃を受けました。

帯が嘘をついていない本を読んだのは、久しぶりです。

まとめ

ここまで知念実希人『誘拐遊戯』の書評をしてきましたがいかがだったでしょうか?

帯に書いてある「戦慄し、驚愕する!!」が本当にそのまんまの小説でしたね。

これが嘘だと思うのなら、それはちゃんと読んでいないか、ミステリーの読み過ぎのどちらかでしょう。

知念実希人さんのファンはもちろん、スリリングな小説を楽しみたい人、絶望がお好きという方におすすめの一冊です!!

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