【書評】『時を止めた少女』珠玉のSF短編集!ロマンス溢れる物語に、あなたもきっと魅了される!

SF

こんにちは!オードリーのANNの納車スペシャルにはまったSoneyuです!

今回も一冊読み終えたので、ネタバレなしの評価・感想と、ネタバレありの考察・書評にわけて書いていきたいと思います!

ぜひ最後までお付き合いください!

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基本情報(あらすじ)

『時を止めた少女

著者:ロバート・F・ヤング

あらすじ: 6月の朝、ロジャーは赤いドレスの背の高い魅力的な女の子と出会った。そして翌朝、彼は青いドレスを着た金色のそばかすの風変わりな女の子に出会った…。時間恋愛SFの名品である表題作をはじめ、いわれのない罪に問われ、百年の人工冬眠の刑に処せられた男とその妻の物語「わが愛はひとつ」、千一夜物語に登場するシェヘラザードに恋した時間旅行員の物語「真鍮の都」ほか、愛と叙情の詩人ヤングの名品全7篇を収録!

評価・感想【ネタバレなし】

こんな人におすすめ!

  • SFの世界観が好きな人
  • ロマンチックな冒険が好きな人
  • 電車での移動中なんかに短時間で読みたい人

全体を通して

ある書店のSFコーナーを物色しているとき、僕は本書に出会いました。

可愛らしい表紙に、『時を止めた少女』という興味を引く題名。

「これにしよ」と、即行レジへ。一目惚れでした。

しかし、買って後悔は全くありません。

『時を止めた少女』には、それぞれ話の独立した短編が7篇収録されています。

もちろん、どれもSFの枠組みではあるのですが、話のテイストが全く違っていて面白い!

全体を通して考えると、「恋」「愛」をテーマにしているものが多い気がします。

ていうか、全部そうかも。

あと、本格SFってわけじゃないから、ライトに読めると思います。

重いSFの話が苦手という人にも、おすすめです!

あなたもロマンス溢れる物語に浸ってみては?

考察・書評【ネタバレあり】

ここからは、7つの短編の中から、特に面白かった2つのお話について書評をしていきたいと思います!

「真鍮の都」

急いでくるりと体をころがしてあおむけになると、クマデのような手が顔に近づいてくるのが見えた。と、近々とのびてきたクマデがぴたりと止まった。聞き覚えのある黄金の声が流れてきたのだ。「ダーウードの子、スレイマーン王の御名にかけて命じる。やめよ、よこしまなる魔人め!」

『時を止めた少女』

誰しもが憧れる冒険が、この物語に詰まっています。

ロマンチックの一言に尽きるお話です。

まずは、概要を。

魔人の住む隔ての地、100141年の未来に迷い込んでしまった、時間旅行員の“ビリングズ”と千一夜物語に登場する“シェヘラザード”

そこには、脳をコンピュータに繋がれた人間たちがいました。魔人たちが、リハビリテーション・センターと呼んでいた場所に。

ビリングズは、冷凍銃を使い魔人に抵抗しようとしますが、歯が立ちません。

そんな絶体絶命のピンチに現れたのが、シェヘラザード。まるで英雄のような登場です。

かっこいい決めゼリフを放つと、魔人を壺の中に封じ込めることに成功します。

戦いを終えた二人は、ビリングズのいた現代へと帰って行くのでした。

とにかく、シェヘラザードが可愛い。

終始可愛い。

実際は、シェヘラザードの妹なのですが、そこはおいといて。

見るもの全てに感動して、ワクワクしている、まるで子供のような純真さや、

自分を疑わずに突き進む信念の強さ

そして、ご主人様への献身的な愛

きっと誰もがこんな子と冒険をしてみたいと思うことでしょう。

たった一夜の甘美な空想に、あなたもきっと心を奪われる!

「約束の惑星」

約束の惑星」は、「真鍮の都」とは打って変わって、少し暗さの残る物語です。

本作のラストを飾るにふさわしいお話だったと思います。

このお話は、一人の男の半生を描いています。

宇宙船の操縦師だった“レストン”は、予期せぬトラブルのため、目的地とは別の惑星に宇宙船を不時着させます。

レストンと乗客たちは、その惑星で生きていくことになり、徐々に生活するための場所を開拓していきます。

しかし、レストンのおかげで奇跡的に助かった乗客たちは、レストンのことをどこか仲間はずれにするような態度を取るのです。

その原因は、宗教でした。

レストン一人だけが、宗教を信仰していない状態。

孤独を感じるようになったレストンは、だんだん聖書を読むようになり、ある出来事をきっかけに彼らの仲間入りを果たすことになります。

そして、歳を重ねたレストンは司祭になっていました。

半ば強制的に宗教の道を選ばされたレストンですが、その顔は穏やかで、

街の子供たちの父親としての存在に、大いに満足しているようでした。

幸せとは、なにか?

それを強く意識させられるお話でした。

だって、レストンは知らないグループに一人放り込まれ、仲間になるには、宗教を信仰するしかなかった。

いろいろな道を選べる僕たちの価値観からみると、その人生ってどうなんだろうって考えてしまいますよね。

その道を選択するしかなかった人生とは?

でも、ですね。

司祭となったレストンについて、最後にこう述べています。

この惑星に不時着せざるをえなかった不慮の災難という触媒がなくては、とうていこの人生は成立しなかったのだ。レストンはあの不慮の災難が、新しい社会を支えるためのもっとも重要な柱を生みだすことになったという運命の皮肉に、深く感謝している。もっとも重要な支柱―すなわちレストン自身がノヴァ・ポルスカの司祭になったことを。

『時を止めた少女』

大事なのは、選べることではないのだと思いました。

レストランでメニューがいっぱいあったって、おいしくなければ意味がない。

それと同じです。

自分の人生と向き合い、どうすれば幸せになれるのかを考え続けることが、重要なのだと感じました。

まとめ

ここまで、『時を止めた少女』の書評を書いてきましたが、どうだったでしょうか?

興味のある方は、ぜひご一読を!

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