~これは他人事ではない、世界と未来の話~『2030年の世界地図帳』落合陽一【感想・評価】

~他人事ではない、世界と未来の話~『2030年の世界地図帳』落合陽一【感想・評価】 実用書

どうもSoneyuです!

年間300冊の本を読み、普段は書評や映画の記事を書いています!

今回紹介するのは、落合陽一著『2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望』!

「“未来”を語れる自分」になりたい人におすすめの一冊です。

(以下、『2030年の世界地図帳』と略)

SDGs、GDPR、ESG投資、、、

聞いたことはあるけど、説明しろと言われたら困る……

そんな人の悩みをピンポイントで解決するのが、本書『2030年の世界地図帳』。

友達と話すときにマウントを取りにいくのもアリですし、

学んだことをビジネスに活かしてもいい。

テレビで世界のニュースをぼんやり見るだけじゃなくて、どうせなら自分なりの意見を持ちたいじゃないですか。

「このコメンテーターはこんなことを言っているけど、俺はこう思う」

友達の前で、恋人の前で、言えたら格好いいじゃないですか。

そういう自分になりたいじゃないですか。

本書は間違いなく、そう思う人の一助になります。

著者の落合陽一は、筑波大学の准教授として論文を書いたりしながら、アーティストとして個展を開いたり、テレビに出たり、こうして本を書いている人です。

そんな人が、「これからの世界は“どんなルール”で動いていくのか」を本当に丁寧に解説しています。

教科書的に事実を知識として語るパートもあるので退屈に思う人もいるかもしれません。

しかし、新たな知識を得た上で、世界を見たとき、

霧が晴れ、分からなかったものが繋がった快感は、何にも変えることができません。

知っているということと知らないということに大きな差があるように、

本書を読むことと読まないことには大きな隔たりがあるように感じました。

世界という巨大過ぎる視点で考えても、中々行動には結びつきません。

しかし、この本の中には、思考停止を突破する足がかりがたくさん散らばっている。

ぜひ、その足がかりを使って、自分の未来を切り開く一歩を踏み出してみてください!

未来ではなく、過去(歴史)を見たい人におすすめの一冊『奇書の世界史』

↓ここからはネタバレありで解説していきます!

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感想・解説【ネタバレあり】

アフリカの持つ、貧困の集積地とサービスの実験場としての顔

人工の増加や民族紛争によって「食糧問題」や「貧困問題」が中々解決されない地域としての印象が強いアフリカ。

しかし、アフリカには大きな特徴があります。

それは、「近代化」を経験していないこと

アフリカの困難、それは一言で言えば先進国で言うところの「近代化」を経由せずに現代に至ったことです。

『2030年の世界地図帳』より引用

民主主義を目指して試行錯誤した歴史がないまま今に至るから、革命を起こしても結局民主化のシステム作りにまで辿り着かない。

けれど、だからこそアフリカは、「近代化」を経験していないことによるイノベーションの発露の地として大いに期待されています。

インフラが整っていないなど、先進国とは全く違う特徴を持つ土地だから、そこに新たな価値の可能性がある。

多くの企業がそこに目を付け始めているのです。

今まさにこの時も、アフリカでは新しいサービスを産むための実験が行われているのかもしれません。

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世界のルールを決めるのは、アメリカでも中国でもなく、ヨーロッパ

アメリカと中国、世界の覇権を取るのは一体どちらなのか、といった議論が白熱する今日。

しかし、実は世界のルールを決めているのはヨーロッパかもしれない

というこの考えは、本書の中で一番面白かったところです。

なぜここでヨーロッパ?

と思った人は大勢いるかもしれない。

ここを分かっているかどうかが、世界のニュースを語れるかどうかの境目になってくるポイントだと思います。

2000年代はGAFAMに象徴されるアメリカン・デジタルの時代、2010年代後半はBATHに駆動されるチャイニーズ・デジタルの時代であったと考えるなら、2020年代にSDGsがもたらす新たなパラダイムは、第三極としてのヨーロピアン・デジタルが今までより存在感を高め、覇権を握る可能性を示しています。

『2030年の世界地図帳』より引用

ここで言う世界のルールとは、SDGsやGDPRなどのこと。

これらは、ヨーロッパに通底している「理念で世界を変革する」という思想が形として示されたものだと言えます。

簡単に言うと、

「国も企業も一体となって、世界共通の目標を達成できるように頑張ろう」というのがSDGsで、

「うちらEUは個人情報厳格にするから、いくらGAFAといえど許しません」がGDPR。

このヨーロッパから生まれた「法と倫理」は、「情報」の層で戦っているアメリカと中国を上から覆い尽くします。

自国第一主義で自らの利権のために奮闘する強国どもを、“理念”という巨大な棍棒で殴りつけるヨーロッパ。

普段から目に見えやすいものだけを見ているようだと、

僕たちは、世界を支配しようとする陰のルーラーの存在に気づくことすらできないのかもしれません。

日本は世界とどう戦うか

日本がGDP世界第二位を誇り、アジアの盟主と言われた時代は過ぎ去って、今や聞くニュースは暗い未来を予感させるものばかりです。

少子高齢化が進む未来で、僕たちの国はどんな方法で世界と戦えばいいのか。

そもそも戦う方法はあるのか。

その問いに一つの回答を示しているのが、

米中の単純な性能のみを競う開発競争には参加せずに、欧州が推す脱炭素のランキングで持続可能な開発のための手法で上位を独占するというやり方は、今後の日本が目指すべき戦い方のひとつだと思います。

『2030年の世界地図帳』より引用

つまり、アメリカや中国にテック勝負ではもう勝てないから、ヨーロッパの作ったルールを利用しつつ、そこに歴史や文化といった地域的な強みを乗っけて戦おう、ということ。

例えば、性能面のランクインは捨てて、初めから世界の環境に優しいランキングで上位に食い込むことを目指す、みたいな。

この自分たちの強みを活かすために、環境に柔軟に溶け込んでいく感じはいかにも日本人らしいなと感じました。

これから日本がどんな未来を歩むのか。

それは、僕たち国民一人一人が決めることであり、落合陽一が言う通りになるにしろ、ならないにしろ、変わりません。

大事なことは、考え続けていくこと

正しく現状を認識し未来を考えるための羅針盤のごとき本書を読んだその価値は、

他ならぬあなたが決めるのであるから。

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まとめ

ここまで落合陽一 著『2030年の世界地図帳』の感想を書いてきましたが、いかがだったでしょうか?

データで今を見て、未来を予測する。

本書を読んで一番価値のあることだと思ったのは、知識ではなくて、考えることそのものです。

大事なのは考え続けることだと、落合陽一自らが断定してくれたことは僕の中で間違いなく大きな財産になる。

こういうのが、読書体験の真髄のような気がしています。

「未来を語れる自分」になりたい人、読書体験の真髄を味わいたい人に読んでほしい一冊です!

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最後に

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それでは良き読書ライフを!!

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