【感想・評価】知念実希人『ムゲンのi』“夢幻の世界”で冒険と謎解きを!ファンタジーとミステリーの融合した超大作!!

ファンタジー

どうもSoneyuです!

今回も面白い小説を一冊読み終えたので、どこが面白かったのかレビューを書いていきたいと思います。

上下巻ありますけど、あっという間に、約7時間くらいで読み終えました!

結構読みやすかったですね。

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知念実希人 著『ムゲンのi』 あらすじ

展開も結末も予測不可能な超大作ミステリー!!若き女医は不思議な出会いに導かれ、人智を超える奇病と事件に挑む。眠りから醒めない四人の患者、猟奇的連続殺人、少年Xの正体――すべては繋がり、世界は一変する。眠りから醒めない謎の病気〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスという難病の患者を3人も同時に抱え、識名愛衣は戸惑っていた。霊能力者である祖母の助言により、患者を目醒めさせるには、魂の救済〈マブイグミ〉をするしか方法はないと知る。愛衣は祖母から受け継いだ力を使って患者の夢の世界に飛び込み、魂の分身〈うさぎ猫のククル〉と一緒にマブイグミに挑む――。
『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』
2年連続本屋大賞ノミネートの著者、最新作!

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こんな人におすすめ!


  • 童話のような幻想的な雰囲気が好き
  • 後半に向けて圧倒的な加速、最後のどんでん返し
  • 大切な人を失った人
  • 家族という温かみ

最初は困惑でした。

「これはファンタジーなのか、ミステリーなのか」

あらすじもなにも知らずに読み始めたので。

結論はどっちとしても楽しめるということ。

ファンタジーとしての面白さ、つまり、雰囲気に浸って酔いしれる面白さと

ミステリーとしての面白さ、いくつもの手がかりが収斂して大どんでん返しへと繋がっていく面白さ。

家族の温かさや童話のような不思議な世界にうっとりする気持ちと、

「犯人は誰なのか」、ドキドキワクワクの気持ちが合わさって、初めての感覚を味わいました。

純粋なミステリーを求めている人には、少し物足りないかもしれないけれど、幻想的な世界観が好きな人はきっと夢中になる作品です!

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感想・評価【ネタバレなし】

夢の世界で謎解きを

上巻は主人公の“識名愛衣”が、自身の持つ“ユタ”としての不思議な力を使い、

“イレス”という原因不明の病気になった患者の夢の世界に入り込んで、謎解きをするというストーリー。

二度と目が醒めない原因不明の病、“イレス”。

治すには弱ってしまった患者の魂“マブイ”に力を取り戻すしかなく、主人公は患者が負う心の傷を癒やすべく真相を求めるという、ファンタジーじみた設定。

けれど、これが面白い。

主人公と“夢幻の世界”を冒険するのは、“ククル”という猫とウサギが融合した愛らしい生き物で、作者は愛猫ハリーに捧ぐ物語として本作を作ったのだそう。

Soneyu
Soneyu

これが可愛いんだ。

そんな愛くるしい生き物と駆け回るのは、

“光球が瞬く海原”だったり、

“浴衣姿の動物たちが楽しむ夏祭り”だったり、

“歩くたびに音楽が溢れ出す鍵盤の道”だったり、

思わず笑みがこぼれてしまうような不可思議の世界。

そして、そこで見つけた患者の“ククル”と接触して主人公は彼らの記憶を手がかりに謎解きをするのです。

この小説の普通にすごいところは、この謎解きがちゃんと面白いところ

下巻では、これらの謎解きひとつひとつがラストのどんでん返しに繋がっていって、正直に言ってめっちゃ引き込まれました。

真相が分かるとそれしかないって思えるんだけど、読んでいる途中だと「え、どゆこと?」としか思えんくて、気づけばページをめくる手が止まらないっていうね笑

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動物の愛らしさ

本書のテーマとして、「動物を描く」というのがあるのだと思います。

“夢幻の世界”の中で結構たくさんの動物が出てきます。

幻想的な雰囲気と相まって、より一層の童話っぽさと、動物の愛らしさを感じましたね。

先ほども書きましたが、猫とウサギが融合した謎の生き物“ククル”を筆頭に、人に寄り添う生き物の温かさというものがこの物語にはあります。

動物が好きな人はきっと好きになれる一冊です!

Soneyu
Soneyu

特に猫が好きな人!

作者の伝えたいこと

作者の伝えたいこと。

それはラスト数ページにすべて詰まっています。

『ムゲンのi』の二重の意味と、主人公の“ククル”の正体。

これが分かったとき、心に温かいものがジワーっと広がる感覚になりました。

ちょっとだけ書くと、

一番大事なことは、「亡くなった人が遺した想いを考えること」なんだと思います。

この物語は、終始そこにフォーカスしているんです。

亡くなった人の想いを拾い上げて汲み取って、「その人が死ぬ直前に思っていたことは何だったのか」、

それを明らかにすることが残された人たちの救いになる。

大事な人を失って胸にぽっかり穴が空いたようになってどうしようもなくなったとき、

必要なのはその思い出をなかったことにするのではなくって、その穴を埋めてくれるのは大切な人が遺した想いだったりするのだと、この物語は言っています。

家族の温かみを感じると、愛されずにこの世にいる人などいないって気持ちになります。

それはきれいごとで甘い世界しか知らない人が言う戯れ言なのだと思う一方で、それもまたひとつの真実なのかもしれないと感じました。

どうなんですかね。ぼくは正直こういう救いのある結論よりも、もっと世界ってどうしようもないよねってどこか諦めた主張が好きで。

物語として読むのは好きなんですけど、現実とは重ねられないというか。

だから『PSYCHO-PASS』とか『コードギアス』みたいな作品が大好きなのかもしれません。

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まとめ

ここまで『ムゲンのi』の書評をしてきましたがいかがだったでしょうか?

ファンタジーの世界に浸りながら、ミステリーも楽しめる、お得な作品です!!

気になった方はぜひご一読を!

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