“親と子の絆”とは?子を持つ喜びと失う悲しみが読者の心に突き刺さる!東野圭吾『希望の糸』【書評】

ミステリー

どうもSoneyuです!

今回も面白い本を一冊読み終えたので書評をしていきたいと思います!

東野圭吾、令和初の長編書き下ろし小説、『希望の糸』

殺人事件を扱っていますが、ガリレオが出てくるようなミステリー重視の作品ではありません

フーダニットやハウダニット云々の話ではなく、その裏側にある真実がそのまま本作のテーマになっています。

そのテーマとは、「親と子の絆」です。

社会性に重きを置いたテーマのため、シリアスで心を抉られるようなシーンもありますが、

ラストシーンで“希望の糸”が示すものが明らかになったとき、ほっこりとした温かな気持ちが心に広がりました。

ドシッとくるような社会系でもなく、かといって軽すぎるわけじゃない。

とても読みやすく読み応えのある作品です!

同じテーマと構成で他の小説家が書いてもここまで面白くならなかっただろうって思うほど、東野圭吾さんの小説家としての力量を感じました。

親と子をつなぐ最も大切なことは何なのか?

そのひとつの答えが本作で示されていると感じます。

子供がもたらす希望と、子供を持つ故の絶望が美しく表現されている『希望の糸』

ぜひご一読を!

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「死んだ人のことなんか知らない。
あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。
どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。

閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。

http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000320526

こんな人におすすめ!

  • 親と子の関係に悩んでいる人
  • 結婚を考えている人
  • 子供が欲しい人

ぼくには子供がいないので、登場人物の気持ちを想像して考えるしかありませんでしたが、子供を持つ親御さんにはきっと心の底から共感できるシーンがあるはず

また、子供が欲しい人に対しても、本作で表現されている“子供を持つことの現実”はすごく参考になると思います。

「大切であればあるほど、失ったときの悲しみは深くなる」それもひとつの現実なのだと本作を読んで感じました。

書評〈ここが面白い!〉

ここからはポイントに分けて見ていきましょう!

描かれるのは二つのお話

本作は、東野圭吾と言えばのガリレオが出てくるような本格的なミステリーではありません。

ある女の人が自身の経営するカフェで刺されて殺されるという事件が発生。

しかし捜査一課の刑事である主人公“松宮”が鑑取りを進めるうちに早い段階で犯人が逮捕されます。

事件は一件落着かと思われましたが、松宮だけは事件の関係者がこぞって隠したがっている何かの秘密を追求していくことに。

そして最終的に松宮はその秘密にたどり着き、その真実こそが本作のテーマへと繋がっていきます。

また本作では、松宮の父親に関係する話が、事件とは全くの別筋として描かれます。

こちらの話も「親と子の絆」に繋がってくるものです。

今まで存在を意識してこなかった父親が生きていると知り、松宮は困惑しながらも自身の出生や生い立ちの秘密と向き合っていきます。

つまり、本作は松宮が追う事件の真相と、松宮自身の生い立ちの秘密がそれぞれ別の筋として展開され、しかしそのどちらも“親と子の絆”というテーマに繋がっていきます。

深いテーマの中で登場人物の心情の機微がとても細かく描写されているので、「自分がその立場だったら」と自然と感情移入して考えてしまいました。

というか、描写がリアルすぎて他人ごととは思えなかったです。

“子供が親に求めるもの”と、“親が子供に与えられるもの”って同じなんだろうかと考えされました。深い。

絶望と希望の対比。“しみじみと温かい”ラストへ

東野圭吾さんの小説の深みは、「落として上げる」この落差がとても大きいことにあると思います。

本作でもそれが如実に表れていて、「落とす」絶望が初っ端の冒頭から描かれます。

プロローグで大分暗い気持ちになりましたね笑

この絶望はぜひ読んで味わって欲しいのでネタバレはしませんが、かなりきっついものであることはお伝えしておきます。

ただ、タイトルの通り本作のラストは“希望の糸”に繋がっていきます。

主人公松宮が希望の糸の深い意味をしみじみと感じるところで物語は終わります。

冒頭の絶望とラストの希望の描き方が本当に上手いです。

絶望で引っ張り込んだ読者を、温かい気持ちにして送り出すみたいな、なんかそんなイメージを抱きました。

あの加賀恭一郎が登場

「刑事というのは真相を解明すればいいというものではない。取調室で暴かれるのではなく、本人たちによって引き出されるべき真実というものもある」

加賀恭一郎の一言

加賀恭一郎シリーズのスピンオフ的に描かれた本作!

従兄弟として、刑事の先輩として、松宮を導く加賀の姿はすごく頼もしく映りました。

『赤い指』『卒業』『私が彼を殺した』『悪意』『眠りの森』『祈りの幕が下りる時』などの加賀恭一郎シリーズファンからも評価の高い本作。

加賀恭一郎シリーズが好きな人はもちろんのこと、

加賀や松宮のことを全く知らない人でも、問題なく楽しめる作品だと思います。

気になった方はぜひご一読を!

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まとめ

ここまで『希望の糸』の書評をしてきましたがいかがだったでしょうか?

普通に東野圭吾さんが好きなら読んで損はないと思います。

ぜひご一読を!

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