“希望が死ぬ”とはどういうことか、本気で想像したことはありますか?天祢涼著『希望が死んだ夜に』評価&感想【ネタバレなし】

ミステリー

希望が死んだ夜みたいに真っ黒なこの国でー

天祢 涼 著『希望が死んだ夜に』

本作を一言で表現すれば、「同級生を殺した少女の動機を探す暗い雰囲気を纏ったミステリー」

犯人として逮捕されたのは、中学生の“冬野ネガ”

一度犯行を自供するものの、動機は黙秘。

半落ちの状態では送検できないと、県警捜査一課刑事“真壁巧”と生活安全課少年係“仲田蛍”

聞き込みと“想像”から事件の真相に迫っていく。

それと平行して語られるのが、冬野ネガと殺された同級生“春日井のぞみ”の事件前のエピソード。

お嬢様ののぞみと、貧乏のネガの関係とは!?

本当にネガがのぞみを殺したのか?

事件の真相は?

三転するラストの結末に、あなたもきっと騙される!!

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『希望が死んだ夜に』がなぜ面白いのか?

こんなひとにおすすめ!

  • ミステリーが好きな人
  • 重めのテーマが好きな人
  • 普通に暮らしてきた人

ここからは2つのポイントに絞って、書評をしていきます。

ミステリーとしての面白さ

物語が進むにつれて、徐々にネガとのぞみの関係や、事件の背景が見えてくるのですが、

本当に最後までオチが読めなかった!

ラストなんか二転、三転しちゃって、超気持ちよかったです。

トリックもそうなんですけど、

暴かれた事件の裏にある、女子中学生である彼女らの現実に驚かされました。

それは、貧困という問題に苦しんでいる現状に、ではなくて

必死に人生を生きるその思いに、です。

ミステリーとしての謎が明かされたとき、

同時に浮き彫りになる彼女たちの心に、あなたも何かを感じるはずです。

子供の貧困というテーマ

僕自身普通の生活を送ってきた自覚があるので、

本書を読んですごく新鮮な気持ちになりました。

というより、何も知らなかったというのが正直な感想です。

多分、こういった貧困で苦しむ人たちの気持ちって当事者になった人にしか分からないと思うんです。

そしてそれは、僕たちの想像を遙かに超える苦しさなのだろうとも思います。

だからこそ、何不自由なく暮らしてきた人たちにこそ読んで欲しい。

貧困にあえぐ人たちの辛さや苦しみを多少なりとも軽減してあげることができるのは、

僕たちしかいないし、それは僕たちのやらなくてはならないことだと感じました。

貧困の本当の苦しみを知らない僕たちは、こういった小説などから少しでも感じ取るしかないのだと思います。

生活保護を受けていたら、何の趣味も持っちゃいけないのか

僕が本書で一番印象的だった言葉です。

貧困というテーマを超えて、

人の幸せとは?

不幸の人の生きる理由って?

そういった深いことを考えずにはいられない。

「希望が死んだ」ことの意味をあなたにも感じて欲しい!

まとめ

ここまで『希望が死んだ夜に』の書評をしてきましたが、どうだったでしょうか?

少しでも気になった方は、ぜひご一読を!

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