世界最強の戦艦“大和”が造られた真の目的とは!?数学の天才が戦争を止めるため権力に立ち向かう、超胸熱映画!『アルキメデスの大戦』【評価&感想】

戦争

「これは人間が造った美しい戦艦かいぶつだ!!」

主人公が変人です!

美しいものを測らずにはいられない、かなりぶっ飛んだ100年に一人の天才。

そんな数学の天才が圧倒的不利な条件の中、得意の数学を使って逆転の一手を見つけ出す!

作中に出てくる数式もちゃんと成り立つものだそうなので、数学好きなら胸の奥が熱くなること間違いなしです!

さらに注目して欲しいのが、「数学で戦争を止める」「“戦艦大和”が造られた真の目的」へと本作のテーマが移っていくということ。

「“戦艦大和”はどうして造られたのか?

これは本当にたくさんの人に知って欲しい。大和を見る目が変わります。

ただのエンタメを超えた、戦争を知らない現代人だからこそ多くのものを感じ取れる映画だと僕は思います!

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時代背景&あらすじをサクッと紹介!

時代は、昭和8年(1933年)。1945年の坊ノ岬沖海戦で、アメリカ海軍に戦艦大和が撃沈される12年前が舞台です。

当時、日本海軍は、大艦巨砲主義航空主兵主義に分かれており、巨大戦艦を造るか空母を造るかで揉めていました。

日本の誇りの象徴とも言える超巨大戦艦が建造されれば、日本は戦争へと突き進んでしまう、と懸念した海軍少将“山本五十六”(舘ひろし)は、敵の案の予算見積もりが虚偽であることを指摘するため、数学の天才“櫂直”に独自に戦艦建造の見積もりをやり直すことを依頼します。

一切の情報が遮断される状況の中、櫂はその才能と熱意を持って、果敢にも日本海軍の権力に立ち向かっていくのです。

実際の戦艦に乗船したり、独学で戦艦の設計図を書き上げたりと破天荒とも言える櫂の奮闘ぶりには、感銘するばかりでなく、勇気をも貰えると思います

パンフレットにはどんなことが?

戦艦大和について、詳しい解説図や歴史、設計の変遷など、映画では描かれなかった内容が載っています。

また、当時の時代背景や、史実と映画の違い映画で描かれた実在の人物の解説など、結構事細かに書かれています。

もちろん、監督やキャスト、原作者のインタビューも載っていますし、フルCGカットの説明も。

もっと深く大和を知りたいと思った方や、映画がどこまで史実と合致しているのか知りたい方には特におすすめです!

よかったところと悪かったところ、そして全体の評価

よかったところと、悪かったところを3つずつ解説!そして、それらを踏まえた全体の評価も。

まず、よかったところ

  • 海軍上層部の腐れっぷりが存分に発揮されていたこと。
  • 櫂のことを毛嫌いしていた堅物の海軍少尉“田中正二郎”が、徐々に櫂のことを認め、慕うようになっていき、そのバディ感と櫂との対比が演出されていたこと。
  • 最後の着地がしっかりしていて、驚きのあるものだったかつ、納得できる内容だったこと

僕的にラストのオチがとても気持ちよかったんで、そこですべて持って行かれた感じです。田中泯さん演じる“平山造船中将”の渋みが最高でした。要チェックです!

あと、「格好いい戦艦を造る」ことを海軍の誇りだと盛大な勘違いをしている海軍の腐れっぷりも面白かったですね。


そして、悪かったところ

  • CGの迫力がいまいちだったこと。
  • 演出が安っぽかったこと。
  • 戦艦というスケールの大きい題材を扱うわりに、物語の展開のスケールが小さく、単調だったこと。

戦艦をほとんどCGで描いているんですけど、個人的な感想として、平坦なイメージがして迫力があまりなく、引き込まれるものがなかった印象です。

冒頭の大和が沈むシーンも「安っぽ」と思っちゃいました。

ハリウッドとは迫力が天と地の差、というのが僕の感想です。

そこがコンセプトなのか分かりませんが、展開のスケールが小さかったです。

最終決定会議の部屋が前回の会議と変わらず小さかったり、CGが安っぽかったりというものあるのでしょうが、130分の内容にしては、物語の起伏があまり感じられませんでした。


これらを踏まえた全体の評価は……3.7

考察&解説【ネタバレあり】

ここからはネタバレありで考察をしていきます!

起死回生の一手→鉄の総量!?

最終決定会議の日時が早まり、タイムリミットまで残り14時間と追い込まれる櫂が、起死回生の一手として考えついたのが、鉄の総量と戦艦の建造費の相関関係でした。

算出された方程式は、過去の戦艦の建造費を元にしており、鉄の製造費さえ分かれば完璧に近い精度で建造費を割り出すことが可能でした。

菅田将暉演じる“櫂直”がすらすらと黒板に数式を書いていくシーンは、圧巻でしたね。一体どんな方程式なんだか。

この一手で、会議での形成を逆転させ、本当の超巨大戦艦の建造費を割り出すことに成功します。

しかし、平山造船中将の告白により、形成はまたもや逆転。

「2億近い戦艦が建造されるとなれば、他国がどんな反応をするか。虚偽の建造費を提出したのは、国家を思っての深謀遠慮である」

超巨大戦艦“大和”が造られた真の目的

結局、櫂が設計の欠陥を指摘したことにより超巨大戦艦の建造案は撤回されましたが、その一ヶ月後、櫂は平山造船中将に呼び出され、その本当の思惑を聞くことになります。


戦艦が造られようと、造られまいと、戦争は必ず起こる。

しかし、負け方を知らない日本人は、どんな悲惨な状況になっても最後の一人まで戦いつづけるだろう。そうなれば、いつか国は滅ぶ。

そうなる前に人々の目を覚ます依り代として、期待させ、熱狂させ、そして凄絶な最後を迎える、身代わりとなって沈む戦艦が必要なのだ。


沈むことを前提に造られた戦艦というのはなんとも哀しいお話だと思います。

危機感は実感を伴わないものだと、平山造船中将は分かっていたんですね。

だからこそ、人々の目を覚ます依り代が必要だと。

今でこそいろいろな作品で取り上げられる“戦艦大和”ですが、裏にはこんな切なくて哀しい思いがあったのかもしれないと思うと、すこし見る目が変わってくるかもしれませんね。

まとめ

ここまで『アルキメデスの大戦』の評価・感想を書いてきましたが、いかがだったでしょうか?

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